東北大学大学院工学研究科次世代航空機研究センター関係各位の皆様 【お知らせ】 (1)JA2012国際航空宇宙展への出展 本学航空宇宙工学専攻ではJA2012国際航空宇宙展に出展を 予定しており、その中で本センターの紹介も行う予定です。 http://www.japanaerospace.jp/ (2)第1、2回次世代航空機研究セミナーの御礼 6月22日、7月20日に開催いたしました次世代航空機研究セミナーにおいて、 東北大学高等教育開発推進センター 准教授 橘由加先生にご講演頂きました。 また、大変多くの方にご参加頂きました。心より御礼申し上げます。 【本センターに関する論文のご紹介】 [題目] :断層シュリーレン法を用いた超音速複葉翼の内部構造の解明 [著者] :萩 原 真 澄,永 井 大 樹,沼 田 大 樹,浅 井 圭 介 [雑誌名他] :日本航空宇宙学会論文集 Vol. 60(2012) No. 3 [概要] : 次世代超音速旅客機の開発を実現させるにあたり、ソニックブームの低減が重要な課題 となっている。ソニックブーム低減法の1つとして1935年にAdolf Busemannによって超 音速複葉翼理論が提唱され、現在、この理論を応用した研究が楠瀬らによって行われて いる。超音速複葉翼はダイヤモンド翼を翼弦を境にして半分にカットし、翼の凸部分が 向い合う形に配置したもので、超音速流中で翼前縁から生じる衝撃波を稜線から生じる 膨張波によってキャンセルすることができる。この効果を利用することで、超音速複葉 翼はソニックブームと造波抵抗を大幅に減衰させることが可能となる。 これまで、超音速複葉翼研究は理論的考察とComputational Fluid Dynamics (CFD) を用 いた空力特性に関するものが中心であり、2次元及び3次元の翼型形状や胴体形状、さらに は逆問題設計などに関する研究が進められている。しかしながら、非定常現象を含む3次 元流れ場の計算は一般的に困難であり、翼間の流れ場についての議論は限られている。 そのため、これらCFD結果の検証に加え、不始動から始動への遷移過程や翼端周りの流れ 場などを理解することが求められている。そこで、本研究では、断層シュリーレン光学系 を設計・製作し、翼間内に生じる3次元的な衝撃波構造の解明を目的とする。実験では、 まず感圧塗料(Pressure-Sensitive Paint, PSP)を用いた翼表面圧力場計測を行い、翼間 内に生じる衝撃波および膨張波が翼面上に与える影響を調べた。次に設計・製作した断層 シュリーレン光学系を用いてスパン方向に一定間隔を持った断面に分割し、各位置におけ る衝撃波構造を可視化計測した。最終的に、これらの計測結果を複合的に組み合わせるこ とにより3次元翼内部の流れ場の議論を行った。 【連絡先】 東北大学大学院工学研究科 次世代航空機研究センター事務局 郷土 由里(Yuri GOUDO) 〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-01 TEL:022-795-6982 FAX:022-795-6983 E-mail: jisedai@plum.mech.tohoku.ac.jp (*)本メールへの返信はご遠慮頂き、お問い合わせは上記アドレスにお願いします。