東北大学大学院工学研究科次世代航空機研究センター関係各位 【お知らせ】 なし 【本センターに関する論文のご紹介】 [題目] :Feasibility of skin-friction field measurements in a transonic wind tunnel using a global luminescent oil film [著者] :Marco Costantini, Taekjin Lee, Taku Nonomura, Keisuke Asai and Christian Klein [雑誌名他(URL等)] :Experiments in Fluids, Vol. 62, No. 21 (2021) URL: https://doi.org/10.1007/s00348-020-03109-z [概要] :蛍光油膜を用いてせん断応力場を計測する新手法(GLOF)の遷音速風洞実 験への適用性を実験により評価した.模型には超臨界翼型を使用し,マッハ数は 0.72, コード長基準のレイノルズ数は10 millionで,迎角を-0.4°から+2.0°まで可 変した.実験では,境界層の乱流遷移や衝撃波と境界層の干渉を含む複雑な流れ場を 観測するため,圧力孔やシュリーレンによる計測を合わせて実施した.実験の結果, 境界層が層流に保たれる条件下では,油膜の厚さが経験的な閾値よりも小さく保た れ,GLOFによるせん断応力分布は層流を仮定した数値計算の結果と一致することが明 らかになった.また, GLOFの画像から推定された境界層遷移の位置は感温塗料を用 いて計測した遷移位置と概ね一致することがわかった.一方,境界層が乱流となる条 件下では,油膜の厚さが粘性底層を基準にした閾値を越え,乱流領域におけるせん断 応力の定量計測は難しいことが明らかになった.GLOF適用の影響は抗力の値にも表れ たが,この差が生じる主な原因は下地塗料の膜厚不均一性であり,油膜そのものの影 響は無視できることがわかった.これら一連の実験により, GLOFを遷音速高レイノ ルズ数風洞実験に適用するための指針と今後改善すべき点が明らかになった. [備考] :本研究はドイツ航空宇宙研究センター(DLR)との共同研究として実施され たものであり,実験にはDLRゲッチンゲンのDNW-TWGを使用した. 以上 【連絡先】 東北大学 大学院工学研究科 次世代航空機研究センター事務局 〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-01 TEL: 022-795-7998 FAX: 022-795-7998 E-mail secretary-klab【@】tohoku.ac.jp (【】削除してください) URL: http://www.next.mech.tohoku.ac.jp/ (*)本メールへの返信はご遠慮頂き、お問い合わせは上記アドレスにお願いします。