東北大学大学院工学研究科次世代航空機研究センター関係各位 【お知らせ】 なし 【本センターに関する論文のご紹介】 [題目] :Influence of small wavy roughness on flatplate boundary layer natural transition [著者] :Hiroki Tameike, Aiko Yakeno, Shigeru Obayashi [雑誌名他(URL等)] :JSME, Journal of Fluid Science and Technology (JFST), https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jfst, accepted 2020/5/28 [概要] :輸送機器での粘性抵抗を減らす効果的な方法の1つとして,発達乱流場の 摩擦抵抗低減のほかに境界層遷移の抑制が挙げられる.これまで,乱流場の縦渦構造 のスケールに相当する15-20+程度のリブレットが知られているが,さらに微細な粘性 低層5-7+以下の粗さにより,摩擦抵抗を低減あるいは遷移の抑制効果があることが実 験により示されてきている.このような微細形状は従来のリブレットよりも流れ方向 の変化に対して鈍感であり,加工がしやすい等,リブレットとは異なる利点を有して いることが考えられるが,その機構の詳細は明らかになっていない.そこで本研究で は,粗さの一つ一つを構造格子で解像した直接数値計算により,自然境界層遷移に対 する微小な粗さの影響を調べた.計算コストの観点から,初期段階として二次元場の 遷移の一種であるTollmien-Schlichting (T-S) 不安定による遷移に対して,粗さ高 さを層流境界層の2~3分の1で一定とし波長を変化させたパラメトリックスタディを 行った.その結果,まず二次元場の遷移は粗さ高さだけではなく波長に依存し,粗さ によって著しく遅延する場合があることが示された.そしてこの時の波長は,一次不 安定の渦の成長を抑制するだけでなく,後流において二次不安定の渦のペアリングを 抑制する効果があることが明らかになった. 【連絡先】 東北大学 大学院工学研究科 次世代航空機研究センター事務局 〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-01 TEL: 022-795-7998 FAX: 022-795-7998 E-mail: next@klab.mech.tohoku.ac.jp URL: http://www.next.mech.tohoku.ac.jp/ (*)本メールへの返信はご遠慮頂き、お問い合わせは上記アドレスにお願いします。